国民年金なんてかけていてもしょうがない?!実は損をしない国民年金

社会保険庁による国民年金保険料の強制徴収も強化されていて、
“20歳からは加入が義務”となっている国民年金ですが、
国民年金保険料を納めてない方もいます。
そういった方から質問を受けるのは
「国民年金をかけたってどうせ貰えないのだから損でしょ?」ということ。
現実問題として、国民年金保険料に加入し続けると将来いくらもらえるのでしょうか?
加入しないとどうなるのでしょうか? 税理士である筆者がお伝えします。

 

■国民年金とは?

原則、日本に住む人は、20歳~60歳までの40年間は国民年金に加入し、
国民年金保険料を払い続けることになります。
勤務された場合などは会社の保険である厚生年金に加入することになり、
厚生年金保険料と共に国民年金保険料も納めているような形になりますので、
別途国民年金保険料を納める必要はありません。

令和元年年の国民年金保険料は月額16,410円で年々あがっております。
年間196,920円を将来のためにかけていることになります。

 

■国民年金をかけて、将来いくらもらえるの?

国民年金保険料をずっと払い続けて、
「じゃあ、将来いくらもらえるのか?」というのは皆さんの知りたいことだと思います。
将来いくらもらえるかは、当然、保険料をかけた期間によってことなります。
合計で25年以上掛け続けないと受給されませんでしたが
平成29年8月1日からは10年以上で老齢年金を受け取ることができるよう
変更されています。

20歳~60歳までの40年間は国民年金に加入した場合は、
満額の約780,000円(年間)が貰える金額です。
(こちらも5年前とは減っています)

「毎月65,000円しか貰えないの?」と思われるかもしれませんが、
例えば、かけた国民年金保険料を平均12,000円とすると(昭和60年の保険料は6,740円だったりと保険料の変額があるため)満額納付で5,760,000円となり約7年でかけた分は取り戻せることになります。
つまり65歳から受給を始めて72歳まで生きたら損をしなかったということ。
それ以上は、自分がかけた以上にもらえて得なわけです。

 

■一番メリットがあるのは障害年金

障害年金とは、
国民年金に加入されている人が病気や怪我で障害が残ったときに受け取れる年金です。
通常の年金の受け取りが65歳からであるのに対し、
こちらは年齢制限がないため若い人でも受け取ることができます。
この受け取れる金額は1級の場合は年間975,100円でお子さんがおられるとさらに加算され金額が増えます。一般の生命保険に加入しているよりも、ずっと受給金の多い いい制度なんです。

 

いかがでしたか?
「国民年金をかけても貰えないから損だ!」という風潮がありますが、
今のところ一般の生命保険に比べるとずっとお得な制度といえます。
マイナンバー制度が定着して国民年金未加入者のあぶりだしは行われてきています。
今まで未納で過ごせていた方も 放置しておくと
銀行預金残高の差し押さえが行われてきています。

ある日 通帳残高をみたら残高がなくてびっくり!ってことのないよう
国民年金に対してのお知らせは放置しないようにしましょう。

(武田美都子)

※この記事は2015年に Mamas Money という情報サイトの
連載を受けていた時に書いた記事について加筆しております。
ほぼアクセスランキング1位でした。

 

※この記事は、投稿日現在の状況、法律等に基づいて書いていますことご了承ください。









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