商品値上げのタイミングと難しさ うまい値上げの方法 デフレからの脱却

政府はデフレからの脱却を目指していますし
人件費もどんどんあがっています。
最低賃金があがるということは、必然的に様々な物の値段があがるということです。
原油高などで材料高騰により 値上げを考えなければいけない
開業時の値付けが安すぎて労力と見合わない
など自営業者なら値上げを考えることは幾度とあります。

しかし、
「値段を上げたら今のお客さんが離れてしまうのではないか・・」など
不安もあって 値上げに躊躇してしまうことも多いでしょう。

お客さんに納得してもらえるような値上げを考えましょう。

値上げする前にやらなければいけないことがある

値上げをしようとする前にしていただきたいことがあります。
「もっと儲けたいから値上げしよう」という自分都合だけでは
お客さんに納得してもらえません。
値上げ後にお客が離れていって結果として売り上げが減少することになりかねません。
購入者が納得するような値上げの「理屈」が必要なのです。

他のところを見てみて相場を知る

自分が提供しているのと同じ商品(似たようなものでもOK)や
サービスがどのくらいの値段で提供されているのか
調べてみましょう。
土地によっても違いますので できれば近隣のを中心に。
今ではネットで簡単に検索もできますし
お住まいの地域を散歩しながら色々歩いて見て回るのもおすすめです。
値段調査以外に 色々と気づきがあったりします。
「ほかのところに比べて」自分のところは高いのか安いのか
なぜその差があるのか について考えてみましょう。

原価がいったりどれくらいかかって 利益はどのくらいなのか

次に、自分が提供している商品やサービスに対して
どれくらい原価がかかっているのか を確認してみましょう。
サロンやお教室など原価がないサービス提供の場合は
かかる時間(自分の時給)と使う材料を確認しましょう。
原価のある業種であれば 業界原価率(飲食なら30%など)と比べて
どうかということをみていきますし
原価のないサービス業であれば そのサービスを自分がこなして
いくらの時給なのか、その時給が見合っているのかを
みてみましょう。

値上げをするのは見合う値段が一つの基準

次に値上後の設定ですが、上記の確認から導きましょう。
例えば、ケーキ一個450円が相場なのに 自分は300円で提供していた
とか
マッサージ30分2000円が相場なのに 自分は1000円で提供していた
ということであれば相場近くまで値上げする。
値段は相場なみなのだけど 原価率が高かったのであれば
一般的な原価率になる値段に設定してみます。

値上げのお客さんへの説明はどうする

相場なみまで値上げした場合、「今までが安すぎた」ということなのですが
既存客にとっては「値段があがった!」というとらえ方になってしまいます。
誰も「あっ 適正価格になった」とは思ってくれません。
その場合、「今まで懸命に努力してこの値段で提供してきたが いよいよそれが無理になった。サービスの質を落とすくらいなら少しの値上げをさせていただく決断をした」というようなことを伝える必要があります。

自分のところの原価率が高くて 値段をあげる場合は
その原価率が必要なのかを確認するとともに(原価率が下がれば値上げの必要なし)
原価が高い理由をPRしましょう。
「うちは安心安全な無農薬野菜を使っているから」
「ちゃんと資格を持った人間がマッサージしているから」
「完全予約制でむきあったサービス提供をしているから」
「他とは違うこういったサービス提供だから」などです。
こういった付加価値がうまくPRできていないのであれば
値上げを機に もっと直接的にPRできるような商品名やメニューに
変更するのがいいと思います。

 

値上げを考える際には 事業の見直しするいい機会です。
なんとなく・・ではなく 定期的に価格については考えていきましょう。

 

※この記事は、投稿日現在の状況、法律等に基づいて書いていますことご了承ください。

 

 









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