新型コロナウィルスによる影響はすざましく 経済はボロボロに。
国の稚拙な対応には 本当に思うところがありますが
私は目の前のお客さん、相談者にできることを精一杯やっていっております。
頓珍漢な政策が多い中で早かったのが
新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に業況悪化を来している事業者を対象とした
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」です。
政府系の金融機関 政策金融公庫で扱っています。
「無利子で借りれるから 今借りな損!」という人もおられ
かなりの方が公庫に押しかけられ パンクしそうになっているようです・・。
無利子とはいえ「借り入れ」ですので いずれは返さなければいけないものです。
条件外の方の対応 説明の追われ、本当に必要とされている方への融資実行が
遅れてしまっているという面がありますので
配慮していただければと思います。
本当に必要とされている方は なるべく早く融資が下りるよう
いくつかのポイントを書かせていただければと思います。
◇コロナ特別融資を申し込める人
まずはご自身がこの特別融資の対象者かどうかを確認してください。
事業を1年1か月以上されている方は
昨年の同月から売り上げが5%以上減っていることが条件です。
事業を始めて間もなく 事業を行っているのが3か月以上1年一か月未満の方は
ここ3か月の平均と前年の同月の3か月平均をみます。
下記サイトに 詳しい書き方がのっています。https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/pdf/covid_19_info_a.pdf
「3月は5%減っていないけど 4月が50%以上減っている」という方も
おられるかと思います。
・他の準備だけして4月の売上が固まるのをまち 算出できたらすぐに申し込む
・コロナ融資以外の融資での対応を相談し(窓口が違います)4月の数字がでて
該当することが確定したら コロナ融資に振り替えてもらう
のいずれかになると思います。
「4月の今厳しいので とりあえず3月の売り上げを書いて出す」ということをされて
売り上げが5%以上減っていなかった書類を提出しても実行はされず
政策金融公庫の方を疲弊させるだけですので配慮してあげてください。
→ただ 開業まなしの飲食店などは売り上げが5%以上減っていなくても
対象となる場合があるようです。
新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書とは別に
月別の売上資料などをつけて 「コロナウィルスの影響で売り上げが減少している」ということを
補足説明してみてください。
◇申し込み書類
今回は緊急性があるということで 申し込み書類は本当に簡易な二枚です。
政策金融公庫(以前の 国金)で借りたことがある方、
現状借りておられる方はこの2枚と 2年分の決算申告書で申し込みが可能です。
書類は
公庫のHPのこちらからダウンロードすることができますので
印字してください。
https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/pdf/covid_19_info_a.pdf
◇借入申込書の書き方
とにかく漏れなく書くことが重要です。「よくわからない・・」と思って空白にしない!
政策金融公庫には毎日かなりの数の申し込みがあります。記載もれがあれば
審査前の問診までいかずに 書類整備のやり取りを職員に強いることになります。
公庫内の手順としては
①受付作業→②書類整備→③融資担当者へ→④審査→⑤実行 というのが流れだと思います。
書類不備や記載不備は
①、②でとまってしまうため順番が遅れてしまいます。
①、②が短時間ですめば そのあとの③④⑤にすぐにとりかかってもらえることになります。
公庫での取り扱いがスムーズに進むような配慮をしたほうが
いち早く 融資実行がなされると思います。
◇借入金額をどう書けばいいか?
借入申込書には 借入金額を書く欄があります。
「借りれるだけ借りたい」「いくらと書いたらいいかわからない」と
思われると思いますが 空白はNG。
またここに2000万と書いたからと言って必ず2000万借りることができるわけでも
ありません。書かれた金額を前提に公庫が判断しますので
希望金額を書きましょう。
「では、とにかく好きなだけ書けばいいんだ」と
年間売上が1000万の事業で「とりあえず!」と
借入金額3000万を書くと 公庫の融資担当者も???となり
審査に響く可能性もあります(経営者の判断が現実的ではない→信用できないと思われる)
こんな状況ですので 心配はごもっともなのですが
必要な数字+αで記載しましょう。
この借入希望額の根拠を書くとなおよいです。
例えば、一か月の家賃、リース料などの固定費が30万で
この状況が半年続くとすれば180万+20万で200万というように。
◇借入希望日はどうかくか?
こちらも空白はNG。
なぜこちらを書くかというと 融資実行のだいたいのメドを融資担当者が知りたいからのようです。
では「すぐに欲しいから明日の日付」と思われる方
それは経営者として常識的な判断でしょうか?
添付する決算書内容 業種にもよりますが
あまりにもひっ迫した日付を記載すると
コロナウィルスの影響ではなく 以前から資金不足とみなされると 希望融資金額が実行されない
可能性があります。
「明日、振り込んで欲しい」というお気持ちでも 1~2週間後の日付を書くようにと
当方の関与先にはアドバイスしております。
こちらの日付が一か月後になったからといって 後回しにされるということもありません。
◇補足説明書をつける
コロナ特別融資の申し込みの際
すでに公庫と取引のあった方は 過去決算書2年分と申込書類2枚でOKなのですが
スムーズに希望金額の融資を受けたいと思われるのであれば
補足説明を書いてみましょう。
・コロナ前の状況と コロナ後の状況
・資金繰が厳しくなったこととコロナの影響の因果関係
・コロナの影響がなくなれば 返済のメドがたつ理由
などを別紙書いて 申込書類と一緒に提出してみてください。
※この記事は、投稿日現在の状況、法律等に基づいて書いていますことご了承ください。