バレンタインデーのチョコは経費なんでしょうか?経費になる場合とならない場合

 

もうすぐバレンタインデーですね。
デパートのチョコレート催事は女性で連日にぎわっています。
小学生とかには「友チョコ」というものがあるそうで(私の時代にはなかったなー笑)
自分で手作りして贈りあうらしいです。(お母さんは大変ですね)
さて、日本に定着しているバレンタインデー、バレンタインデー用にチョコレートを購入される事業主も多いかと思います。

このチョコレート代って経費になるんでしょうか?

個人事業主の経費は 売上に直接的に貢献しているか

個人事業主がどういったものを経費にできるかについての大原則は
「その支出が事業に関連しているものであり 売上に貢献する支出であること」
というものです。
こちらの記事でも書きましたが「カフェ代は経費になるか」

「このブランドバックを買うと仕事のアイデアが浮かぶんです~」とかは
因果関係とはいえず こじつけ。こじつけはダメです(苦笑)
バレンタインデーのチョコレート代が事業にどれだけ関連しているのか、売り上げに貢献しているのかがポイントとなります。
では これは経費だよ!というものをあげていきます。

経費になるかどうかのポイントは?

具体的に経費になるかどうかは、「どういう関係性の人に」「どういった目的で」
チョコレートを渡すのかで経費になるかならないかが決まると考えていいでしょう。
同じ「チョコレート代」でも 使いようによって経費になるかならないか違ってくるわけです。

仕事を紹介してくれた人に渡すバレンタインデーのチョコレート

よく仕事を紹介ししてくれる人、直近に大きな仕事を紹介してくれた人など
売上を連れてきてくださった方にお礼の意味を込めてバレンタインデーのチョコレートを贈る場合は
経費です。
チョコレートを贈る気持ちは 「バレンタインデー」というのがメインではなく
「バレンタインデーという機会を利用して」 仕事を紹介してくれてありがとうございますという気持ちと
これからも仕事(売り上げ)を紹介してくださいね、よろしくお願いします。という気持ちを
チョコレートというものに乗せて伝えるわけですから
「交際費」という経費になります。

取引先、お客様に渡す場合のチョコレートは経費

たまたまバレンタインデーに伺った、仕事上いつもお世話になっている、
先日、仕事で無理をきいてもらったなど
業務上のお付き合いのある取引先やお客さまに渡すバレンタインデーのチョコレートは
経費です。これもバレンタインデーという日を「機会」としてとらえているにすぎません。
「交際費」として処理します。

 

会社の従業員にチョコレートを渡す場合は全員に

従業員さんにバレンタインデーを渡す場合、全員に渡せば経費となります。
バレンタインデーのチョコレートを渡すことによって、日ごろの勤務に対する感謝を伝え
また従業員さんの士気を高める目的でバレンタインデーのチョコレートを渡すわけですから
「福利厚生費」として処理します。
「福利厚生費」は 全員に均一にというルールがありますので 従業員さんの中のお気に入りだけにチョコレートを
渡した場合は該当しません。

会社名の入ったチョコレートを配った場合のチョコレート代は経費

写真のように、キットカットやチロルチョコではオリジナル包装のチョコレートを作ることができます。
包装の柄に「武田美都子税理士事務所」というように社名を入れて
それを同業者やお客さん お友達に配布する場合は
「武田美都子税理士事務所」というものを広告するため 営業目的としてチョコレートを購入して
不特定多数の人に渡すわけですから 「広告宣伝費」という経費になります。

友人に渡すバレンタインデーのチョコレート、家族、彼氏に渡すチョコレートは経費?

では学生時代からの友人とか仕事上は取引のない友人や家族に渡すバレンタインデーのチョコレートは
経費でしょうか?
「友人と今は仕事の関係はないけど 今後仕事を紹介してくれるかもしれない
いずれ脱サラしてお客さんになるかもしれないから将来を見越して
今のうちにプレゼントしているだけ。だからこれも経費です」といえば経費なのでしょうか?
そのチョコレート代が売り上げに関連する可能性はどのくらいあるのでしょうか?
どんな場合でも可能性がゼロということはないのですが
今まで実際に何度か仕事を紹介してもらっている、その友人の仕事柄、大きな仕事を紹介してくれそうなど
かなり高くないと因果関係より「こじつけ」になってしまいますので
経費とはいえません。

また家族(あるいは彼氏)に対しては
「家族が世話をしてくれたり助けてくれるから仕事ができている。その家族に対し感謝をチョコレートにのせて伝えるのは経費でしょう」というのはどうでしょう?
ご家族の存在が 仕事を順調に進めることができることに大事なものであるのは間違いありませんが
ただ「血族・姻族」の中で助けあうのは当たり前のこととされています。
なのでこれも「こじつけ」となってしまい 経費とはいえません。

経費じゃないのではと疑われないようにするためには?

バレンタインデーのチョコレート購入費が経費であると明確にしておくためには
チョコレートを渡した相手を領収書に記載しておくといいでしょう。
郵送した場合は、送付表を領収書につけておくと 送った相手がはっきりしますので
よりいいでしょう。

※この記事は、投稿日現在の状況、法律等に基づいて書いていますことご了承ください。

 









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