無料相談に従事していても誤っている方が結構おられますし、ファイナンシャルプランナーさんが
「親の払った健康保険料も一緒に申告すれば節税」なんていう間違った情報を書かれたりしているので(;^_^A アセアセ・・・正しい内容を書いておきます。
家族の健康保険料を負担していると税金が下がる
税金の計算は1人1人の状況を考慮して税額を計算するようになっています。
たとえば、病気や怪我をして医療費が多くかかった人の税金は少なくしましょう(医療費控除)みたいに。同じように家族の健康保険料や年金保険料を負担した場合は
年末調整や確定申告の際に国民健康保険や介護保険 国民年金などで申告すると
社会保険料控除の金額が増え(引くものが増える)結果、申告された方の所得税や住民税が下がります。
親の保険料も自分からひいたほうが得
親が年金暮らしの場合は、そもそも税金がそんなに高くなく、社会保険料控除があってもなくても税金には関係ない、つまり支払っている健康保険料を活かしきれていないということがあります。
それなら働いている自分(子供)の年末調整(あるいは確定申告)で親の健康保険料を社会保険料控除としてひけば自分の所得税や住民税が少なくなる というのがFPさんが「お得情報」として提案されている 「家族の分も忘れずに申告しましょう!」というものです。
確かにそのほうが節税にはなります。
なんでもかんでも引いていいというものではない
「家族の分も忘れずに申告しましょう!」って、実際にお子さんが負担されている場合はOKです。その場合は「忘れずに!」となります。
社会保険料控除(引けるのは)は
あくまでも(医療費控除と一緒で)自分と自分の生計を一にする(財布が一緒)家族の保険料等を自分が負担して支払った場合に引けますよ というものなので
引こうとする本人(年末調整や確定申告を行なう方)が実際に保険料等を負担していなければなりません。
親の公的年金等の源泉徴収票に書かれている社会保険料の金額
以前は、国民健康保険の納付書が各自に送られてきて支払っていたので、現金で支払えば
誰が負担したのかわからなくなっている・・という面があったのですが
今では後期高齢者医療保険料や介護保険料は親の年金から天引きで引かれています。
公的年金等の源泉徴収票に書かれている社会保険料の金額の欄に書かれているのがそれです。
これは親が年金をもらう際に後期高齢者医療保険料や介護保険料を天引きされて差額が銀行通帳等に入金されているので親が支払ったものとなります。
つまりお子さんが「自分が支払った社会保険料」として申告することはできません。
夫婦でも同じ
これは夫婦間でも同じことで専業主婦の年金から引かれている後期高齢者医療保険料を(そのままでは節税に利用できないので)収入のあるご主人の申告から 社会保険料控除として引きたいところですがご主人が支払っていないのでダメということになります。
よくネットに書かれている「家族の分は全部集めて 年収の高い人から引けば得なんだ!」と(それは確かにそうなんですが)法的には間違っていますので鵜呑みにして申告を行わないようにしてくださいね。
「誰が払ったのか」が大事です。
ファイナンシャルプランナーさんの税金についての上っ面だけをなでたような情報発信は
最近 特に目にあまるものがあります・・・。ひどい内容の場合もあるので
税金は専門ではない資格であることを自覚していただきたいと思ってしまいます( ̄。 ̄)
※この記事は、投稿日現在の状況、法律等に基づいて書いていますことご了承ください。